日山キャンプ場『空キャン! 2022』秋

2022年9月10日(土)。下界の住人は猛暑にうなっていましたが、阿武隈高地に位置する日山キャンプ場にはそろそろ初秋の気配が忍び寄っていました。夏以来めずらしく天気が安定し、空気がカラッとしてキャンピングに最適のコンディションだったこの日の夕方、にぎわうテントサイトで『空キャン! 2022 秋』の取材を行いました。

※ここで紹介しているキャンパーの皆さんには、岩代観光協会から個別に取材協力をお願いし、掲載の承諾をいただいています。問い合わせなどのご連絡は岩代観光協会へ、メールにてお願いします(iwashirokankou@gmail.com)。無断転載はご遠慮ください。

父から息子に伝えるサバイバル術は、何よりの防災実習!

下段サイトの前列に陣取ってくつろいでいたのは樋口さん父子。眼前に羽山、安達太良の連山を望むロケーションだ。日山キャンプ場から見る景色がいいと聞いてやってきたという。

父子キャンプを楽しむ樋口さん

3人のお子さんのうち上の2人は部活などがあって、家族全員の予定を合わせにくいことから、今回は末っ子で小学校3年生の照悟さんをともなっての2人キャンプだ。樋口さんはベテランキャンパー。照悟さんも保育園の年長クラスの頃からキャンプに同行しているので、テント生活にも慣れている。

樋口さんが積極的に子どもたちにテント生活を経験させるのは、防災教育の一環だという。もし万が一、災害に見舞われてもちゃんとサバイバルできるよう、キャンプという非日常的条件の下でいろいろな知恵を授ける。上2人のお子さんたちにもそういった指導を行ってきた。今の時代、親から子に伝えておきたい大切なことである。何よりの防災活動といっていいだろう。

とはいえ、「キャンプの楽しみは自然体でいられること」とも語る樋口さん。ゆったり自然に身をまかせ、その時間を楽しむことをポリシーとしている。今回は父子2人きりの日山だ。山々を見ながらゆったり過ごしたひと時、焼き鳥やステーキなどお父さんと協力して調理したキャンプメシ、お父さんを独り占めした週末…などは、かけがえなのない記憶として照悟さんの宝になっていくことだろう。

 ご自慢のギアの1つが Canon EOS5D MarkⅡ
ユニフレームの焼き台を愛用

9月10日はちょうど中秋の名月。今年は満月に当たっていたが、樋口さんは「子どもに夜空を見せたい」「星の撮影をしたい」と一眼レフのカメラを持参。カメラ・テクニックも、こういった機会に父から息子にしっかり伝えられていくにちがいない。

岩手と埼玉から、仲よしの同窓生キャンパーが日山で合流!

スタイリッシュなたっしーさんご夫妻と愛犬ロビンちゃん

たっしーさんご夫妻は、 Google の評価を見て日山キャンプ場を選んだとのこと。今回は、中学校時代の同級生でよく一緒に旅行する本田さんと日山で待ち合わせた。合同キャンプは2回目となる。日頃の行いがよいのだろう、今シーズン中最高のキャンプ日和となった。テント設営を手際よく終え、昼ビールの味わいも格別だ。

たっしーさんたちは、何から何までキマっているオシャレなご夫妻。日陰で憩う奥様に愛犬ロビンちゃんがしきりに甘えているのがほほえましい。

下段サイトには夜間照明がなく、地面の凹凸も多少あって足元に注意が必要だが、たっしーさんのサイトは、テントに取り付けたいくつものランタンで必要な明るさが確保されている様子。機能面だけでなく、そのデコレーションがなんとも愛らしい。調理用の小物も、まるでアクセサリーのように吊るされて趣味のよさがうかがえる。

センスよく吊られたミニランタン
ロビンちゃん。日向ぼっこ中?
薪の準備もバッチリ
もう火が熾っている

たっしーさんご自慢のギアは焚火台、好みのキャンプメシはBBQ。手づくり餃子を皆で楽しんだりもするとか。この夜は親友同士、家族も一緒にテーブルを囲むキャンプメシはさぞ味わい深いことだろう。

本田さんと愛息の瑠偉(るい)さん(5歳)

さて、上の写真の方がたっしーさんの中学時代の同級生、埼玉県在住の本田さんだ。隣にちょこんと腰かけているのはお茶目な男の子、瑠偉さんだ。人見知りも物怖じもせず、サービス精神も旺盛。パパの周りをくるくる飛び回り、2つのテントを行ったり来たりして遊んでいる姿がキュート。わずか5歳にしてパパと一緒にこんなゴージャスなキャンプができるなんて!

後方に見える本格派のジープで朝6時に自宅を出発して日山入りし、これまた堂々たる大豪邸(ノルディスク、アスガルドの6人用テントとタープ)を構える。そこには、何から何までこだわり抜き、使いやすさだけでなくカラーコーディネートまで考えられたスグレモノが並ぶ。

しかも、下の写真に写っているテーブルとランタンケースは本田さんの手づくりというから驚く。

手づくりの木製テーブルは使いやすそう

 

これがお手製のランタンケース
ちゃんと刻印してあるのもすごい!
全員集合!

ゆるふわモックの自立式ハンモックも最高にオシャレ。長身の本田さんが寝転んでもすっぽりくるまれそう。大自然の中でこんなアイテムを使ってリラックスしてみたいと憧れる人も多いはずだ。

都会にはない手つかずの自然の中で過ごすのは父子にとって何よりのリフレッシュになるという。

焼き肉やカレーが好みという本田さん親子。この夜はたっしーさん夫妻と、とびきりおいしいキャンプメシを堪能したにちがいない。日山キャンプ場からの夕景を楽しみながら、ビールも進んだことだろう。

Kazuki Honda(@kazukihonda916) • Instagram

祝・埜葉(のわ)ちゃん・0歳、日山デビュー!

この日の最年少キャンパー発見! もうすぐ1歳になる大竹埜葉ちゃんだ。パパとママに連れられて日山デビューを飾った。ようこそ日山へ! 埜葉ちゃんのキャンプデビューは、なんと生後6か月の時。アウトドア派ファミリーならではの英才教育といえそうだ。

埜葉ちゃんはこの日の最年少キャンパー!

パパとママには2回目の日山。今回は赤ちゃんが加わり、アウトドア雑誌から飛び出してきたようなファミリーキャンプをエンジョイしている。選んだ場所は下段サイトの右端。ファイアーサークルと樹林の間の草地でゆったりと。テントの Halloween デコレーションが愛らしい。

パパの抱っこで上機嫌

大竹さん一家の装備でユニークなのは「七輪」だろう。現代の生活では目にする機会が少なく、懐かしさを誘う。練炭で火を熾して調理に利用する道具だが、「使用後に洗う必要がないし、焚火台のように臭いがつかないので手入れが簡単」と大竹さんはいう。今回持参した魚の調理でも大好きな肉の調理でも七輪が活躍するそうだ。

昔ながらの七輪がオシャレなキャンプで大活躍!
離乳食づくりはコンロで火加減を調整しながら

驚くことに、ママはキャンプ中でもちゃんと離乳食を手づくりしている(上の写真)。出来合いの市販品ではない、お米と野菜をコトコト煮てつくる心のこもった一品だ。また、子煩悩なパパは調理の間、埜葉ちゃんを抱っこして遊んでいて、頼もしいイクメンぶりが見えてくる。

大竹さん夫妻はともに器用で、サイトにはパパ手づくりのランタンポール、ママ手づくりのアクセサリー各種が並ぶ。ここでは、蚊取り線香一つとっても映えている。

使い勝手がよさそうなラック
便利な小物の一つひとつがママのお手製
ママの腕の中でも好奇心いっぱいの0歳・埜葉ちゃん
風情ある蚊取り線香
アウトドア好きは一目瞭然!

夜間のランタン点灯がキャンプの楽しみという大竹さん夫妻。可愛い息子が加わり、今回はとくに力が入るのではないだろうか。大きくなった埜葉ちゃんと一緒に、いつかまた日山キャンプ場を訪れていただきたい。

光と静けさ…洗練された空間にくつろぐソロキャンパー

誰にも邪魔されない特等席を確保! 涼しそう…

日山キャンプ場の魅力を問うと、「景色のよさ。そして管理人さん」と答えてくれた斎藤さん。たびたびご利用くださるソロキャンパーだ。約40張のテントで混み合っていたこの日もお気に入りの場所、じっくり眺望を楽しめる上段サイト左端にテントを張っていた。

すでに焼き鳥がセットされ、独り吞みの準備は万端! サイドテーブルでお酒もスタンバイ

キャンプ場へは電源を持ち込み、DVDで映画を観たりして過ごすことが多いという。好きなモノだけを並べて自分の空間を彩り、山並みに向かって腰をおろし、ゆったりお酒を味わう最高の時間だ。独りの時間を深く楽しむことができる大人ならではのキャンピングスタイルだろう。斎藤さんのサイト自体が整然としたたたずまいでムダなモノがない。

人気品で入手しにくい「コンペイトウ」
WHAT WE WANT のゴールスタンドとゴールシェードが上品

今お気に入りのギアは、面白い形のランタンだ。その名もコロニスタのコンペイトウ(「CONPE10」:昔ながらの駄菓子、金平糖をモジった商品名)。小型LEDライトが装着されている。見ると、その隣にもうひとつ、クラシックな雰囲気のランタンが。WHAT WE WANT のゴールスタンドとゴールシェードを小型ランタンと組み合わせたものだ。

キャンプご縁の友達も多い斎藤さん。料理自慢の仲間もいて、仲間がつくったおいしいキャンプメシのご相伴にあずかることもある。そんなときには、キャンパー同士おしゃべりも尽きない。おたがいの快適な距離感で趣味と実益を兼ねた交流&情報交換を楽しみつつ、いつのまにかリフレッシュできているのがうれしい。仕事への活力も湧いてくる。…こうしてソロキャンプがやみつきになるのではないかと想像する。こんどは日山キャンプ場の夜の様子も覗いてみたいなぁ…と思いながら取材を終え、帰途に就いたのだった。




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今回ははからずもお父さんと息子さんの特集のような内容になりましたが、家族もグループもペアもソロも、皆さんそれぞれのキャンプスタイルがあります。日山を訪れたキャンパーの皆さんが、自然の中でのびのび羽根を伸ばし、特別な時間を過ごされている様子のほんの一部をお伝えしたいと考え、今シーズンかぎりの『空キャン! 2022』としてご紹介させていただきました。お読みいただきありがとうございました。

2022年の日山キャンプ場の営業は10月末日をもって終了いたしました。
シーズン中たくさんの方々にご利用いただき、まことにありがとうございました。
事故・トラブルなく無事にシーズンを終えられたのも
皆様がマナーを守って安全を心がけてくださったおかげです。
ご協力ありがとうございました。
今シーズンの日山キャンプはいかがだったでしょうか?
異常気象の影響か、日山でも近年、天候不安定な日が増えているように思えます。
ビギナーの方からベテランの方まで安全に、心おきなく楽しんでいただけるよう、
スタッフ一同、来シーズンも引き続きがんばってまいります。
来シーズン(4月22日土曜日~)も、日山キャンプ場でお待ちしています!

★『空キャン!2022春・2022夏』も公開しています。合わせてお読みください★

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